2017年4月11日火曜日

頭部外傷 ~スポーツにおける脳震盪を中心に~  No.2

頭部外傷とは、頭部に外力が加わる事で、頭の皮膚や頭蓋骨、脳の損傷を来たし、その状態や程度は多岐にわたります。

・皮膚における外傷では、頭の皮膚には多くの血管がある為、打った場所が切れたり裂けたりすると大量に出血して、縫合やホッチキス(スキンステープラー)での処置が必要になる場合や軽症であれば皮下血腫(たんこぶ)で済む場合もあります。

・頭蓋骨における外傷では、ヒビのように線が入る線状骨折や頭の内側に入り込んでしまうような陥没骨折もあります。
頭蓋骨底部の骨折があると、透明な液や血液、または脳が鼻や耳から出てくる場合があり重篤となります。

・頭蓋内組織である脳における外傷では、CTやMRIといった画像診断では異常は見られない脳振盪や脳が崩れたように損傷する脳挫傷、軸索線維とミエリン鞘が損傷するびまん性軸索損傷(DAI)、頭蓋骨と言う硬く狭い空間の中で逃げ場を失った脳が、出血や腫れによって圧力を受ける血腫などがあります。

多くは軽症で済みますが、安易に考えていると重症化して命に関わる事もあるので注意が必要になります。

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